私達の浜田市(まち)は少子高齢化を背景に2021年の5万人から2045年には4万人を割り込む試算もでています。急速な人口減少は地域の過疎化を始めとして、地場産業の衰退から私たち身近な生活に至るまで大きな影響を及ぼします。そして浜田青年会議所の掲げる明るい豊かな社会の実現においてこれ以上の課題は無いでしょう。人口の自然減少は変えられませんが、高校生や大学生といった若い人材の流出を防ぐことは、課題解決はもとより地域づくりの担い手として浜田市(まち)の未来に必要不可欠です。しかし現状では島根県立大学浜田キャンパスにおける大学生の県内就職率は低く、市内の高校生においても浜田市で就職・居住したいと考えている割合は近年減少傾向であります。こうした背景には、この地域での就職や生活に対して魅力を感じていない、または感じる機会が乏しいことが要因にあると私は考えています。「浜田市に残りたい」「浜田市へ帰ってきたい」と思ってもらうためには地域の魅力を知り実際に感じてもらうこと、そして地域と高校生や大学生が互いに関わり繋がることが重要だと考えます。2021年3月には一般社団法人浜田青年会議所と公立大学法人島根県立大学は地域包括連携協定を結びました。これをきっかけとして大学生と企業のコミュニティという新たな試みを実施し、県内外から来られている大学生に対して地域の魅力の一つを発信できたと感じています。しかし、「浜田市(まち)に残りたい」「浜田市(まち)へ帰ってきたい」と思ってもらうためには、地域と関わり魅力を感じられる機会を市政や他団体を含めたさらに大きな視野で繋がり、効果的な事業構築・運動として実施していくことが重要だと考えます。
また、この人口減少問題に対しては青年会議所としてだけでなく地域全体として取り組んでいくことが必要です。浜田市には行政や様々な団体があり、それぞれの理念や目的は違いますが、浜田市(まち)の未来の為に活動されている多くの方々がいます。しかし、互いの活動を共有するような機会はあまり無いのが現状です。人口減少問題や各々が行っている運動や活動について情報共有し、様々な視点から課題解決に取り組み、時には協力して事業が行えるような関係性作りが今必要なのではないでしょうか。私達、青年会議所はただひたすらに浜田市(まち)のことを考え、その未来のために邁進する団体です。そんな私達だからこそ、この地に根差す様々なステークホルダーと連携し、青年会議所が他と他を繋ぐハブとして機能することで課題解決へ導けるものと考えます。大都市と比べ劣っているものは数多くありますが、小さな地域だからこそ、そこに根差す私達の繋がりは絶対に負けていません。
本年度は高校生や大学生等の若い人材が地域の魅力を感じられる事業の実施、そして課題解決に向けた行政や他団体との連携強化を推進してまいります。今こそ地域そして人の繋がりをより強固にし、魅力ある浜田市(まち)の未来を創造しましょう。